COLUMNスタッフのひとりごと COLUMNスタッフのひとりごと

何気無い日常の中の出来事や気づきについて、トキノハのスタッフがコラムとして綴ります。

2019.03.24

「ろくろの話」

こんにちは。清水大介です。

さて、今日はろくろの話。

ろくろというのは、ぼくたちがやっている器づくりという仕事では切っても切り離せないとても大切な道具なのですが、その起源はとてつもなく古いです。メソポタミア文明とかエジプト文明とか、歴史の教科書でいうとかなりはじめの方のページから存在します。

もちろん昔は今みたいに電気はないので、手で回したり足で回したりしながら使っていたのですが、回転を利用して器をつくる、という意味では昔も今も大して変わりありません。

極端に言ってしまえば、電気でグルグル回るってだけで、その他は全く進化していません。

現代でも、あえて電動のろくろを使わずに、手や足で回しながら制作している人もいます。

ろくろで器をつくるときに、ぼくが意識として大切にしているのは、「回転という遠心力を利用する」ということです。遠心力は、外に外に出て行こうとする力です。ろくろを少しでもやったことがある人はなんとなく理解できると思うのですが、遠心力を利用して外にかたちを広げていくのはわりと簡単です。(きれいにできるできないは別にして)

外に広がろうとする力をうまく抑えながらかたちを整えるのがろくろの技術なのですが、この「抑える」という意識が強くなりすぎると、うつわは抑え込まれた、型でつくられたようなあまり力のないものになります。

左手はうつわの外、右手をうつわの中に入れてつくるのですが、右手で外に張り出すことをイメージしてつくるのがとても大切です。かたちを意識しすぎると、左手に力が入ってしまい、内に押し込まれてしまい、出来上がりもとても窮屈な仕上がりになります。

文章で書くとなかなか伝わりにくい細かなニュアンスなのですが、ろくろのうまいとか下手とかは、こういうところに如実に出てきます。

また、口づくりというのもろくろでは大切です。

うつわの口は、人間でいう顔です。ちょっとした仕上げの違いで、全体的なイメージはがらりと変わります。

カップをつくっているつもりでも、焼き鳥の串入れみたいになるのは、ほとんど口づくりの違いです。

ぼくが頭のなかでいつもイメージしているのは、腰をぎゅっと締めて、ボディは極力力を抜いてすっとつくり、最後の口づくりに1周だけくっと力を入れて締めて仕上げる。

そんなことです。

はい、気がつけばめちゃくちゃマニアックな話になっていました。読んでいただいた方ありがとうございます。

このひとりごとページは、PCの前に座ってあまり何も考えずにそのとき思っていることを書こうと思っているので、今はたぶんろくろのことで頭がいっぱいなんだと思います。

もうちょっとライトな文章が書けるテンションになればいいのですがすみません。また次回よろしくお願いします。