COLUMNスタッフのひとりごと COLUMNスタッフのひとりごと

何気無い日常の中の出来事や気づきについて、トキノハのスタッフがコラムとして綴ります。

2019.09.29

トキノハにゅうもん②線の正解

こんにちは、おおかわです。

 

にゅうもんシリーズ3回目なのですが、①を基礎編・応用編と分けたおかげで、シリーズ感がありません。
①の番外編も書きたいところですが、グッとこらえて、トントン行きたいと思います。
なので、ようやく②です!

 

 

【トキノハにゅうもん②線の正解】

トキノハのうつわのイメージといえば、シンプルモダン。
ろくろでシュッと成形して完成!
なんてイメージをもたれているかも知れません。

けれど、実際にはプリミティブだな~って思う作業が多いです。

その代表的な作業と仕上がりがあれです。

 

そう、線彫りです!

 

shiro-kuroシリーズの商品の多く(カップ、飯碗、寸皿、寸鉢など)は、
よく見てみると線彫りの施しをしています。

黒い器は、釉薬がさらっとしたものなので、浅い線でも埋もれることはほとんどなく、
本焼成後もシャープに現れています。
対照的に、白い器は、釉薬が少しとろっとした雰囲気で、
さらに乳濁がかっているので、線は柔らかい表情になっています。
そして縁白の器は、口元にかけた白い釉薬は線彫り上を伝い、
黒いエリアに流れた景色になっています。

 

という、今回はそんなプリミティブかつプリティな線彫りのお話を掘り下げていきましょう!

 

クローズアップ線彫りです!

 

 

【お買いもの目線】

 

お店で器を見ていただいているとき、「実は線彫りしているんですよ」と
ご案内をさせていただいています。

 

この線、結構好みが分かれます。

ハッキリ線とした線の中に流れる釉薬を好む方、
そしてその立体感を楽しむ方もいれば、
女性的な線の細く、柔らかな表情のもの、
かつ、対照的に、シャープな印象の仕上がりが好みの方もいます。

 

それなので、線について確かなことを言えるとすれば、
クッキリと見えるから、や、ちょっと寄り道をしている線がいる、なんて言って、
良い線彫り・悪い線彫りということは全くありません!!

 

線彫りが見えることは、器のアクセントの一つではあります。
けれど一方、線彫りが表立って見えていなくても、生地のベースとしてあるため、
白色の色味の変化に影響しています。
(そのことは、shiro-kuroの中で線彫りのない碗シリーズと飯碗丸を比較したとき、ほんまや!となると思います)
線が寄り道している辺りも、もしかするとそこが良い景色になっていることがあります。

 

ということで、店舗に来ていただいたお客様には、(在庫の限りではあるんですけれども)、
同じかたちの器でも線彫り効果による雰囲気の違いを楽しんでいただきたいです!

 

 

【作りて目線】

 

さて、そんな線彫り、厳密に線の入れ方に決まりがあるわけではありません

 

(まっすぐに引いてやるぞという熱意、幅、良い仕上がりになりますようにという念を持つことを除いて)。

 

縦向きに器を持ってまっすぐ線を下ろす↓派か
横向きに器を持って線を引く→派。

それから、口もとから高台に向かうのか、
逆さまに向けて、高台から口に向かうのか。

職人によって線の入れ方が違います。

 

今のところ3派閥です。

ちなみに私は口もと縦(左回り)派です。
線をまっすぐに引いているとき、いつもデッサンをしていた高校時代を思い出しています。
このもくもくとする作業、結構好きです。
まっすぐ均等に一周引ききったとき、何かしらの勝負に勝手に勝った気がしています。

 

ただ線引くだけじゃん!

 

ではないんです。

私の場合、細かくし過ぎなくていいよと言われるのですが、
コレ、ちょっと油断すると広くし過ぎてしまいます。
線の幅のたった1mmの差は、100mスプリント走の0.1秒のように大きいです。

それなので、線を引く時は、まずは商品の見本を手に取って、
線をじっくりと見てから作業を始めています。
「トキノハの器」らしい線の間隔も、
大切にしているトキノハの「手づくり」な部分を作り上げている一つだからです。
トキノハらしさを「線」からしっかりと器に落とし込んでいきます。

手づくりで出来上がるものの良さというのは、きっとそういうところ。
上手なだけでも綺麗なだけでも、じゃなくて、
ていねいさ、や、どこか味のある、というもの。

線の正解は、きっとトキノハらしさが詰まっているかというところな気がします。

 

 

そういうところって、やっぱりプリミティブ!

 

 

 

線彫りの道具は何を使っているの?
なんて具体的なことを何一つお話ししませんでした。
今更ですがふつうの鉄筆です、以上!

にゅうもん②おしまい

 

次回はにゅうもん③(仮)予定です。

よろしくお願いします~!

 

 

おおかわ